先日ニュースを見ていたら興味を引かれる記事を見つけた、『レースゲームでAIが人間に勝利』というもので、人気レースゲームの「グランツーリスモ」においてeスポーツ世界トップクラスの選手4名と対戦し見事AIが勝利した。
人間vsAIの対戦と聞くと有名なのは将棋、囲碁、チェスなどの手番型のボードゲームだろう。
ニュースやインターネットで昨今話題になっている印象だが意外にもその歴史は古く1950年頃、つまり約70年前からコンピューターチェスの研究開発はスタートしていた。
そして約15年前の1997年に当時のチェス世界チャンピオンにコンピューターが勝利した事は世界中に衝撃をあたえた。
その後も1960年代、70年代と囲碁、将棋のAI開発が進み2017年に囲碁の世界最高峰棋士に勝利し、日本の将棋ソフト「Ponanza」はタイトル保持者に勝ち続けすでに『人間が勝つことは不可能』とまで言われるほど進化している。
なぜ人間が長い歴史をかけて戦術や思考を紡いできたゲームでAIがここまで強くなった決定的なものは「機械学習」と「ディープラーニング」である。
初めは人間が将棋などの指し方を教えますがこれらの技術を使って過去の棋譜からコンピューターが自ら学習し、学んだコンピューター同士が疲れる事なく対戦を繰り返す事で人間の長い歴史も追い抜いていったのです。
そんな進化を続ける中で今回のように人間のプレイヤーと相互に試合を進めながら対戦する。という高度な課題をもクリアするAIがうまれたのです。
今回のようなら相互干渉にも対応し適切に判断をするAIの研究が進めば、ゲームの世界にとどまらず現実での自動車の自動運転技術や人間とコミュニケーションを取り協働するロボットなどの開発にも繋がるかもしれませんね。