8月に入り夏本番。
我が家はクーラーに頼り切りの生活を送っています。
電気代が怖い……
夏の風物詩として、
「気温が高いとPCに悪影響を与える」
「PCが壊れないようにずっとクーラーを付けているんだ」
という話をよく耳にします。
あれって本当なのでしょうか?
大がかりな実験はできませんが、
今回は気温がPCに与える影響を調べてまとめてみます。
暑さがPCに与える影響
PCの頭脳であるCPUは、
温度が上がりすぎると壊れないように自分でスピードを落とします。
これを「サーマルスロットリング」と呼びます。
動画編集やゲームなど負荷の高い作業中に急に動作がカクつく場合、
これが原因のことがあります。
この仕組みが働き始める温度は、
CPUメーカーが部品ごとに
「これ以上は壊れる恐れがある上限温度(Tj Max)」
として仕様書で定めており、
多くのCPUで100℃前後に設定されています。
PCを高負荷で稼働させた時の目安として、
デスクトップは70℃前後、ノートは80℃前後まで上がるため、
暑い中で重たい作業をさせるのは危険と言えます。
また、高温状態が長く続くと、
内部の部品の劣化が早まることも知られています。
「10℃上がると寿命がおよそ半分になる」という目安は、
化学反応の速さと温度の関係を表す「アレニウスの式」
という物理法則を電子部品に当てはめたもので、
半導体メーカーなども寿命試算の参考値として使っています。
部品や壊れ方の種類によって大きな差があるものの、
極力高温にしないというのはPCにおいても大事そうです。
寒さがPCに与える影響
逆に寒すぎる場合にも問題が発生します。
寒い屋外から暖かい部屋にPCを持ち込むと、
結露により内部に水滴が付きショートを引き起こすことがあります。
この状態で電源を入れると故障の原因になります。
また、電源が入りにくくなる恐れもあります。
電源ユニット内の「電解コンデンサ」という部品は
低温で本来の性能を出せなくなることがあり、
特に室温10℃を下回るあたりから起動失敗しやすくなるそうです。
寒すぎも良くないということですね。
じゃあどうすれば?
Windowsには温度を表示する標準機能がないため、
無料ソフト「HWiNFO」や「CoreTemp」を使うと、
CPUの温度をリアルタイムで確認できます。
不自然に高温になる場合は、
ファン等の冷却機能を確認したり使用環境を見直したりするべきでしょう。
本題の室温をどうすべきかですが、
まず前提として、家庭用PC向けに「この室温を守れば安全」という公式な基準は存在しません。
企業のサーバー(24時間稼働し続ける業務用コンピューター)を管理する際に使われる
国際的な業界標準です。
これはASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)という専門機関が、
「機器を長期間安定して動かすにはどんな環境がよいか」を長年の実績データから定めたもので、
推奨される室温は18〜27℃とされています。
家庭用PCはサーバーほど精密な温度管理は必要ありませんが、
どちらもほぼ同様の部品で作られた機器です。
そのためこの基準に従うのが素直と言えるかと思います。
まとめ
半導体の高騰も一因となり、
PCは気軽に買い換えられない高級品となってしまいました。
せっかく買ったPCを長生きさせるためにも、
暑さで自分が先に倒れないためにも、
我慢せずにクーラーをつけましょう。