オンプレミスとクラウドの比較・使い分け

オンプレミスとクラウドの比較・使い分け

ネットワークやサーバーを構築する際にオンプレやクラウドといった単語を耳にすると思います。
今回はそんなオンプレとクラウドについて違いとメリット・デメリットを簡単にまとめていこうと思います。

●オンプレミス

サーバーなどのハードウェアやIT機器、ファイルソフトなどのソフトウェアを自社で保有し、構築・管理する形態で略して「オンプレ」または「自社運用型」などと呼ばれます。
各企業がさまざまな形態で運用しているオンプレミスですが、自社自身で管理するシステムであることに違いはありません。

例えば、ファイル送信システムをオンプレミスで運用するなら「ファイル送信ソフトウェアやファイルサーバーなどの調達・管理」「最適化するための設定」「システム自体の構築」「バージョンアップやセキュリティなどの保守管理」などを、すべて自社で対応する必要がありサーバー設備も自社敷地内に物理的な環境を構築することが一般的です。

●クラウド

外部のクラウド事業者が提供するITサービスをインターネット経由で利用するシステム運用方法です。オンプレミスとは異なり、システム構築用の各種リソースを自社で用意する必要がなくサーバー設備をはじめ、システム構築に必要なハードウェアやソフトウェアはすべて事業者側から提供されます。

基本的には、自社で利用している各種データもクラウド上に保存されます。したがって従業員はインターネット環境さえあれば、どこからでも自社システムへアクセスし作業可能なため昨今広まっているテレワークと相性が良いこともあり、さまざまな業種・規模の企業が、クラウド化に舵を切る傾向にあります。

●それぞれの違いとメリット・デメリット

オンプレとクラウドの最大の違いは「機器やリソースを自社で保有・調達するか否か」という点です。
オンプレミスでは自社内でシステムを構築・運用するため資産として保有して利用します。
反対にクラウドはサービスなどを月額料金などを払い利用します。

その違いを踏まえてそれぞれのメリット・デメリットを簡単にまとめると以下の様になります。

 オンプレミスクラウド
初期費用高い安い
導入期間数週間~数か月アカウント作成後
カスタマイズ性自由に可能サービス内の制限による
セキュリティ自社内ローカルクラウド管理
障害時の対応自社リソースで対応サービス提供元が対応

このようにそれぞれのメリット・デメリットがあります。

短期的な導入であればクラウドの方が手軽でコストも抑える事ができるケースが多いですが長期的になるほどオンプレミスの様に買い切ってしまって利用料金を使わない方が低コストになるなどコスト面だけを見てもどちらにするべき!という結論は出せない場合がほとんどです。

近年ではサービスの一部をオンプレで持ち、一部をクラウドにするハイブリッドタイプも見受けられる様になってきました。

選択肢が増えて来ている今だからこそ、改めて自分たちの利用目的・利用期間などに合わせて環境を考える力が必要になって来ている様に感じます。