皆さんは「言葉」を正しく使えていますか?
ちょっと偉そうに聞いてしまいましたが、
私もまだまだ自信はありません。
純日本人なのに……ニポンゴムツカシイネ………
新米エンジニアあるある話のひとつですが、
「以上」が「≦」なのか「<」なのかが曖昧だ
という声をよく聞きます。
プログラムには範囲用いた条件分岐やループが度々使われるため、
開発や設計をする上で必須の知識です。
今回は皆さんが「範囲を表す言葉」マスターになれるよう、
余談も多めに深掘りしていきます。
余談①:「○○以上」の「○○」の呼び方
はい、さっそく余談でございます。
なんのこっちゃと思うかもしれませんが、
要するに、イコールが付くか付かないかが変わる
境界の値をなんと呼ぶのか?ということです。
ちなみにそのまま「境界値」と呼びます。
「限界値」とも呼ばれるそうです。
または、「閾値」という呼び方もあり、
読み方は「いきち」と「しきいち」の2種類あります。
学問によって読み方が違うようで、
生理学や心理学などでは「いきち」と読まれ、
物理学や工学などでは「しきいち」と読まれるそうです。
私も現場で聞いたのは「しきいち」でした。
エンジニアとしては境界値と閾値はほぼ同じ意味で使われますが、
「いきち」と読む学問では最小値の意味合いが強いようです。
個人的には「境界値」と呼んでおくのが、
読み方の違いや誤解が生まれにくいので好きですね。
範囲の様々な表現
本題の、範囲を表す言葉についてです。
境界値を含むかどうかで分けて見ていこうと思います。
・境界値を含む(イコールが付く)
以上、以下、から、まで
「以」という漢字には範囲の基点という意味合いが含まれます。
以降や以内など、「以」が付いたら境界値を含みます。
「まで」が曖昧な人も少なくなさそうです。
「ゆりかごから墓場まで」は境界値「ゆりかご」「墓場」を含みます。
・境界値を含まない(イコールが付かない)
より○○、超過、未満
「超過」は超えて過ぎる、「未満」は未だ満ちてないと、
漢字であればその意味合いから察しやすそうです。
「より」は以上、以下とよく比較されますね。
「まで」や「より」、「○と○の間」なんかは
人によって曖昧になりやすいので、
避けたり「○○を含めて」と付け足したりするべきでしょう。
特に重要な決め事やプログラムの仕様では
極力認識の祖語が発生しないよう言葉には注意しましょう。
余談②:「以上」は英語で…?
ちなみにこれらを英語で書くと、
以上:○○ or more、○○ or over
以下:○○ or less、○○ or under
より大きい:more than ○○、over ○○
より小さい:less than ○○、under ○○
この辺りは英語の方が分かりやすそうですね。
AからBまで:from A to B
AとBの間:between A and B
これらは海外でも境界値を含むのかが
曖昧になっている人がいるのではないでしょうか?
とは言え英語も得意ではない……コトバムツカシイネ………
まとめ
個人的には、
言葉は伝わればOK!
でも伝える努力、伝えられる努力はしよう
ってことを伝えたいです。
せっかく細かすぎる説明をしても煙たがられない業界にいるので
全力で正確な言葉を相手に投げつけてやりましょう!