飛行機で使える機内Wi-Fiはどういう仕組みなのか

飛行機で使える機内Wi-Fiはどういう仕組みなのか

最近プライベートや仕事で飛行機に乗る機会も多く移動中は国内移動でも1時間から2時間弱は空の上にいることになります。
その際携帯電話などは機内モードにして通信が出来なくなるのが普通でしたが近年では機内Wi-Fiといったサービスがあり、そのおかげで離陸後から着陸前までの時間Wi-Fi接続しインターネットに出れるようになりました。
この機内Wi-Fiはどのように通信しているのか気になったので調べてみました。

●機内Wi-Fiとは

「機内WiFi」とは、飛行機でスマホやタブレット、ノートPCのWi-Fi機能を使ってネット接続できるというものです。通常、3G回線や4G回線(LTE)を利用するスマホやタブレット等の電子機器は安全上の理由で「上空」での使用は禁止されています。
機内では電源をオフにするか、機内モードに設定しておく必要があります。しかし、機内Wi-Fiは機内モードに設定したまま利用出来るので、上空でも地上同様にインターネットを利用することが可能です。

国内の航空会社では2012年7月に日本航空(JAL)が初めて国際線で機内WiFiサービスを提供し、それに続くように2014年3月に全日空(ANA)が国際線で機内Wi-Fiを導入しました。
2014年7月にはJALが初めて国内線での機内WiFiを導入し、2016年1月にANAも国内線で機内Wi-Fiを導入。現在、多くの航空会社が機内Wi-Fiサービスを提供しているので、飛行機を利用する際も新幹線を利用する際同様にインターネットを楽しむことが出来ます。

●どのような仕組みなのか

機内Wi-Fiの仕組みを大きく分けると衛星系と地上系に分けられます。
これらは名前の通り飛行機が通信する相手が衛星なのか地上の基地局なのかを指してます。

まず衛星系ですがこちらは飛行機上部にアンテナがあり、静止衛星を通して地上と通信を行うことでインターネットへ接続されます。
海上の長時間移動が発生する国際線で多用され日本では国内線でも海上飛行が多いためこちらが採用されているそうです。

前述したとおり衛星との通信を行うので地上との距離や海上などを問わずに通信が行えます。

次に地上系ですがこちらは飛行機下部にアンテナがあり、地上にある多数の基地局と通信することでインターネットへ接続されます。
アメリカの国内線ではこちらの採用が多くほとんどの飛行が大陸上空になるためこちらの方が向いているからでしょう。

●地上と同じように不便なく通信できるのか

我々も普段活用しているWi-Fiですが接続している方が大容量の通信も行える!、通常の回線よりはやい!といった印象もあるかと思います。

しかし機内Wi-Fiは通常とは異なる仕組みでインターネット接続を実現している都合上、飛行機内のWi-Fiは遅くて不安定であり通信が中断することも珍しくなく、動画などを楽しむ用途にはあまり向いていないといえます。動画などを楽しみたい場合には、オフライン再生用のダウンロード機能を使うなど、Wi-Fiを利用しない工夫も必要です。
なお、これは飛行機外との通信における技術制約によるものなので、座席のクラスに関わらず同じです。

また地上の公共のフリーWi-Fiなどと同じようにパスワードなしで接続するためセキュリティが弱く対策なしで利用すると第三者に自分の情報が盗まれる可能性もあります。

そのあたりを踏まえて使いわけを行い快適なインターネットライフを送りましょう!