CentOS Linuxのサポート終了後後はどうすればいいのか

CentOS Linuxのサポート終了後後はどうすればいいのか

『LAMP環境』皆さんも一度は耳にしたことがあると思います。
LAMP環境とはWebアプリ開発のための基本環境でLinux(OS)、Apache(Webサーバー)、MySQL(データベース)、PHP(プログラミング言語)の4つのオープンソースソフトウェアを指します。

そのOSであるLinuxのなかでも企業で多く使われている無償のLinuxディストリビューション「CentOS Linux 7(CentOS 7)」のコミュニティーサポートが2024年6月30日で終了するというものです。
このアナウンスは今年6月には出ていましたが徐々に期限が近づきCentOSを利用している各企業も対応に追われていると思います。

●サポート終了するとどうなるのか

ではサポートが終わるとどういった影響が出るのでしょうか。
まずセキュリティーパッチが提供されなくなり、重大な脆弱性が見つかった場合に対処できなくなる。
さらにOS上で使用するアプリケーションが更新できないといった点が挙げられます。

個人での学習利用などなら問題は少ないかもしれませんが企業として利用するのは難しい状況になります。

●どのような対応をすればいいのか

今後の対応としては以下のようになると思われます。
・Redhat Enterprise Linuxへの移行
・CentOS Streamへ移行
・互換Linuxへの移行

それぞれメリット・デメリットは存在していますので状況にあった対応が必要になると思います。

◆Redhat Enterprise Linux(以下RHEL)へ切り替え。
こちらはRed Hat(レッドハット)の商用Linuxディストリビューションであるため前提として有償になります。
その分信頼性と安定性が高く充実したサポートを受けることが可能です。
また「Convert2RHEL ツール」と呼ばれるCentOSLinuxからRHELへの移行を自動化しスムーズに行うためのツールも存在するので作業もスムーズに行えると思います。

◆CentOS Streamへ切り替え。
こちらはマイナーバージョンでのバージョン管理は無くなり、ローリングリリースと呼ばれる方法で、常に最新版のみが提供される形のものになります。
従来のCentOSはRHELからの派生でしたが、StreamはRHELの開発版という位置づけになります。
これにより、従来のCentOSのような安定性や信頼性は見込めないものとなってしまいました。

◆互換Linuxへ切り替え。
こちらは引き続きREL互換Linuxを無償で利用し続けることができるのが特徴です。
しかしMiracle Linux、Alma Linux、Rocky Linuxなどといった別のディストリビューションへ変更する必要があります。

●まとめ

このように現状では後継と呼べるものは一長一短があり、移行するならこれ!といったような明確になるのは先の話になりそうです。
しかし現実問題サポート期限は迫ってきているのでなにかしらの対応は必須となるでしょう。
こういった情報は早めにキャッチしてどのようにするとよいのかを考えて、顧客の要望に沿った提案が出来るエンジニアになれるようにしていきましょう。