昨年の11月末からの約一か月間に日本を含め世界が盛り上がったW杯がありました、強豪犇めく中予選リーグを突破しましたが惜しくも決勝リーグ初戦で負けベスト16という結果でしたね。
そんな中予選グループ最終戦で日本で一躍話題になった技術がありましたね、そうです「VAR判定」です。この技術に日本のソニーの技術が導入されているというので実際にどんな仕組みで判定しているのか調べてみました!
●『VAR』って何?
VARとはビデオ・アシスタント・レフェリー ( Video Assistant Referee )の略称になります。
2018年から導入されており通常広いピッチに4人の審判員がいるのが一般的ですが、彼ら以外に映像で試合を確認し、判定をサポートする審判員のことをVARといいます。
あくまで「アシスタント」なのでテニスなどのチャレンジのようなシステムはなく、判定にVARを用いるかも主審の判断になりますので今回の日本戦の様に際どい事例以外では話題になることも少なく導入されて4年たって初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
●どういう仕組みで判定しているのか
仕組みを一言でまとめると「ボールの位置情報+ビデオ判定」を組み合わせたものです。
サッカーボール内にチップが埋め込まれておりそれをもとに位置情報を出しビデオ判定と合わせて判定します。
その判定に用いられる技術はそれぞれ、センサーチップ機能はドイツ製・ビデオ判定の仕組みはイギリス製・ビデオ判定の技術は日本のソニー製なのです。
チップは「IMU=慣性計測ユニット」といわれ、加速度センサー、角速度(ジャイロ)センサーを搭載し、3次元の慣性運動、並進運動、回転運動を検出できます。
会場内のアンテナと位置情報を照合しながらビデオ判定を行います。
充電切れなどのトラブルが無いように最低20個以上のチップ内蔵球を充電している画像なども話題になっていました。
ビデオ判定は2001年にイギリスの「ホークアイ・イノベーションズ」が作成したホークアイという会場設置のカメラによる映像判断技術をソニーがその会社を2011年に買収し独自の技術を加えながら10年以上改良し性能向上に努めてきたそうです。
会場の審判のほかにビデオ判定用の審判も居り、フィールド上での判断が難しい場合ビデオ判定員が連絡を行う仕組みになります。
●まとめ
現在でもVARに使われるチップはバスケットボールやハンドボールなどでも活用されているそうです、今回のW杯で優秀な性能を持っている事が世界的に認知され今後は様々な競技に応用されていくと国際的な大会での公平性が保たれより楽しめるようになれば良いと思います。
日本の企業の技術が世界各国が参加するスポーツの大会の重要な判断の一端を担っているというのも誇らしいですね。