ジャイロセンサーってどんなもの

ジャイロセンサーってどんなもの

最近はやりの某イカのゲームによって生活が侵食され気味なんですが、今回はそんなイカのゲームでも重要な「ジャイロセンサー」について気になったことを調べてみたのでまとめてみました。

●ジャイロセンサーとはなんなのか

加速度センサーとも呼ばれ、ある物体の角度が単位時間当たりどれだけ変化しているか、つまり物体が回転している速度を表す物理量を計測する慣性センサーの一種です。
※加速度とは単位時間あたりの回転角度のことを指します、角速度は角度を時間で割ったもので、単位はdps (degree per second)で表します。
例えば、60秒間に1回転する物体の角速度は、360deg ÷ 60sec = 6 dpsとなります。

●どんな種類があるの?何に使われているの?

ジャイロセンサは大きく分けると「機械式ジャイロ」「流体式ジャイロ」「光学式ジャイロ」に分類されています。
その中でも細かな仕組みや技術に違いがあるため気になる方はぜひ調べて見てください。
その種類の中でも身近にあるのは「機械式ジャイロ」の一つである『振動型ジャイロ』であり、その動きを表示したり、補正したり、動きに合せて別動作をさせたりする目的で使われます。

各機能の主な使用例は
●動きを表示する : カーナビゲーション 等
電波の届かない場所で車がどの方向に曲がったかを検知して表示

●動きを補正する : カメラの手振れ補正 等
撮影時の手振れ(角度変化)を検知して、レンズ角度を補正し画像の乱れをキャンセル

●動きに合せて別動作をさせる : 車のサイドエアバック、横滑り防止(ESC) 等
車が横転したことを検知して、サイドエアバックを作動させます。
車がスリップしたことを検知して、4輪のブレーキ制御を行い、車両姿勢を安定に保つ

●ジャイロセンサーの仕組み

最後にジャイロセンサで最も一般的な振動型ジャイロセンサについて、その仕組みです。
振動型ジャイロセンサは、一般的な構造なものでは、シリコン基板上に「振動子」が作られています。
この「振動子」に電気を流して一定の間隔で振動させ、その「角速度」に応じて発生する「コリオリ力」を検出して角速度を求めます。

「コリオリの力」をイメージできる身近な例としては、「メリーゴーランド」です。
反時計回りに回転する「メリーゴーランド」に乗った状態で、互いに反対側にいるAさん(投げる役)とBさん(キャッチする役)がキャッチボールをするとします。
Aさんがまっすぐに投げたボールは、Aさんがボールを投げたときにBさんがいた場所へ届きます。
この現象を「メリーゴーランド」に乗っているAさんから見ると、ボールが右向きに曲がるように見えます。
「コリオリの力」は、回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力の一種であり、転向力(てんこうりょく)とも言います。
「コリオリの力」は、地球の自転速度が緯度によって異なるために、北半球では右向き、南半球では左向きに働く見かけの力です。

振動子の周りには「電極」が張り巡らされており、振動子との間には一定の「静電容量」が生じています。
揺れによる「コリオリの力」が発生した場合、「静電容量」に変化が生じます。
この電気的な差を検出すれば、「加速度」を検出すること出来るというわけです。

とまぁ難しい感じになってしまいましたがざっくりすると「時間あたりの回転角度をモノの動きの差を検出しているセンサ」みたいな感じですかね。

ジャイロセンサはモーションキャプチャーなど様々なものに利用されているため今後のVR技術の発展にも欠かせないものだと思います。
ゆくゆくは某フルダイブシステムのゲームなんかできると楽しいですね。