ITやインターネット業界に関わっていると、「サードパーティー」という言葉をよく耳にします。
そこで、業界ごとの使われ方の違いについて簡単にまとめてみようと思います。
●サードパーティーとは
サードパーティーとは「Third Party」、つまり「第三者」という意味です。
当事者以外の人を指し直接関係していない人のことで、たとえば二者間の契約や取引、トラブルなどが起こった際に、二者のいずれにも該当しない人のことを指します。
●IT業界でよく使われるサードパーティーの意味は?
実際に我々の身の回りでサードパーティーやサードパーティー製と呼ばれるのはどのようなものでしょうか。
IT業界に限らず、ビジネス全般において、製品やサービスなどの開発会社、販売会社、運営会社、提供会社などの商品やサービスを生み出した会社のことを「ファーストパーティー」と位置付け、それらの商品やサービスに対応した製品やサービスを開発、販売、運営する会社のことを「サードパーティー」と呼びます。
例を挙げると、WindowsPCを開発するNECや東芝、富士通といったメーカーがファーストパーティーであり、各社のWindowsPCを利用するユーザーがセカンドパーティー、そしてWindowsPCに搭載するOSや、Microsoft Officeなどを開発・提供するMicrosoftはサードパーティーとなります。さらに、外付けハードディスクドライブを開発・提供するバッファローやIODATAなどのメーカーもサードパーティーに含まれるといえます。
●ゲーム業界におけるサードパーティー
ゲーム業界では、ゲーム機本体を開発・製造・販売するメーカーをファーストパーティーと呼び、ファーストパーティーの指示や依頼のもと、そのゲーム機で遊べるゲームソフトを企画・開発・製造・販売するメーカーをセカンドパーティーと呼びファーストパーティーの指示や依頼にかかわらず、独自でソフトを企画・開発・製造・販売するメーカーのことをサードパーティーと呼びます。
またソフトに限らずコントローラーなどのハードも近年では多くのサードパーティー製のものを見かけます。
●サードパーティーのメリット・デメリット
様々な業界で使われる「サードパーティー」ですがもちろんメリット。デメリットが存在します。
軽くまとめてみましょう。
・メリット
最大のメリットは安価で、開発コストも抑えられるという点でしょう。
オリジナル製品を踏襲して制作し、開発工程やコストが大幅に削減できるため、安価な提供が実現できるため純正品ではなくとも、同等の性能が得られれば問題ないという消費者も多いでしょう。
・デメリット
一方で互換性に乏しい商品が出回ることもあるため、消費者としては注意が必要な点です。
サードパーティー製品を使ったことによる故障がファーストパーティーによって補償されない可能性にも注意が必要です。
消費者がサードパーティー製品のプリンターインクを購入してプリンターに設置してみたらうまく印刷できなかったとします。販売したお店やメーカーによっては返品を受け付けないことがあるかもしれません。
サードパーティーに限らず物事にはそれぞれ良い部分と悪く部分が存在します。
そんな中で自分の用途に合ったものをしっかり選ぶためにも「調べて・比べる」癖をつけていけると効率よく快適に物事を進めていけるようになるのではないでしょうか。