「x=x+1」に学ぶ良い教え方&良い教わり方

「x=x+1」に学ぶ良い教え方&良い教わり方

人は誰かと一緒に何かをする時には、
必ずと言っていいほど教える機会、教わる機会が訪れます。
遊びでも、仕事でも、何でもです。
この時に教え方、教わり方が上手であればあるほど、
その活動はよりスムーズで気持ちの良いものになるでしょう。
今回は教える&教わる時のコツを探っていこうというお話です。

「x=x+1」とは何なのか?

興味深い記事がありました。(有料会員ではないので読んだのは途中までですが…)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02629/110200002/
注目したのはタイトルにもある「x=x+1」についての部分です。
プログラミングについての理解があれば、
これは「x」に「x+1」の結果を代入するというコードだと分かりますが、
初めてプログラミングに触れた人にとっては、
中学校の数学で学んできた方程式の話だと勘違いしてしまうとのことです。

確かにそうだと思いました。
更に言えば、xが数値か文字列かもまだハッキリしていませんし、
もしかすると「+」を「OR」と見て論理演算を想像した人もいないとは限りません。
他にも捉え方はまだまだあるかもしれませんね。

問題は何なのか?

有料記事を読めておらず、もしかするともっと深い話をされているかもしれませんが、
今回は私が感じたことを書いていこうと思います。

この記事によって私が気付かされたことは、
「当たり前」に気付くことの難しさです。
教わる側が「イコールが出てきたら方程式なのが当たり前」と思ってしまっているのに、
教える側が「プログラミングの話なんだから処理の話をしていると分かるのは当たり前」等と
自分と相手の当たり前がずれていると話は上手く伝えられなくなってしまいます。
(前提や感覚といった言葉に置き換えてもいいかもしれません)
しかし、お互いに当たり前だと思っていることは、
当然あえて言葉で伝えようとはしないものです。
上手く教える・上手く教わるためには、
この隠された「当たり前」を素早く見つけ出すことが大事そうです。

教える&教わる時のコツ

これから私が教える&教わる時に
試してみようと思ったことが2つあります。

1つは「内容の細分化」です。
教える前や教わった直後に、その内容をできるだけ細かい要素に分解するのです。
教える側も要素を洗い出すことで補足として教えられることがないかを確認できますし、
教わる側もどこが難しいのかを整理してクリティカルな質問ができるようになります。

もう1つは「教わる側のレベルを一段下げた体で話すこと」です。
相手に期待するスキルが高いほどズレが起こると思っています。
例えば教わる側から「Excelはバッチリ使えます!」と言われた時には、
教える側は「なら関数やマクロは扱えるのだろう」と判断するかと思います。
しかし話が合わず蓋を開けてみると「コピペができる程度」でした。
似たような経験をした方は多いのではないかと思います。
謙遜をするわけでも見下すというわけでもなく、
なるだけ当たり前がずれにくい地点から話を始めるべきだと思いました。

まとめ

上に書いた2つは教える側が先導して実践できれば一番良いですが、
教わる側も相手に分かりやすい説明をしてもらえるように
質問などでコントロールしていく技術も必要に思います。
マウントの取り合いや論破バトルにならないよう
思いやりのあるやり取りを心掛けたいですね。