コンピュータネットワークの通信種~unicast / multicast / broadcast~

ネットワークの通信に携わると耳にするunicast(ユニキャスト)/ multicast(マルチキャスト)/ broadcast(ブロードキャスト)ですがどれがどの様な通信を行っているのかわからなくなることが多々あります。
そこで簡単にそれぞれの違いと通信についてまとめていこうと思います!

●そもそもunicast / multicast / broadcastとは

字面を見ればわかる通りそれぞれ「***」+「cast」という形になっています。このcastというのは様々な意味があり
1  ~を投げる
2 (型に)流し込む
3 (配役に)割り振る
などが出ていきますが今回の場合は通信を投げるので「1 ~を投げる」が当てはまるかなと思います。
では残るは「uni」「multi」「broad」ですね、簡単にまとめましょう!

まずはuniですがこれは接頭語で「1つ」という意味があります。uniformなどもそうですね「uni」+「foam(形・形式)」ですので見た目を1つに揃えることからuniformと考えると分かりやすいと思います。
つまり「unicast」は1つ(1人)の宛先に通信を投げる1対1の通信のことを指します。

次にmultiです、これは「多数の・複数の」という意味があるのでそのままですね。
「multicast 」は自分1人から複数の相手に1対多で行う通信の事を指します。

最後がbroadですね、これは「広い・大雑把」といった意味がありmulticastとは違い宛先を指定しないで行う通信になります、なので「broadcast」は1対不特定多数での通信のという事になります。

●それぞれの用途とは

・ユニキャストは、1対 1で特定の端末を IP アドレスによって明確に指定して送信する通信方法です。
もっとも標準的な通信といえPCとWebサーバでユニキャスト通信をすることでこのWebサイトを閲覧しており、電子メールの送受信など、色々な用途で最も使用されている通信方式です。

・マルチキャストは、1対 多で特定のグループに属する端末に対してデータを送信する通信方法です。
主に用いられるのは、動画の配信で最近だとWEB会議の音声、映像を送るためによく使われます。
これをユニキャストでやろうとすると、宛先の数だけパケットを送らなければならず負荷がかかりますが、マルチキャストであれば、マルチキャスト用のアドレスにパケットを送れば自動で転送されるため、効率的に通信を行うことができます。

・ブロードキャストは、ブロードキャストアドレスというアドレスを使用して同一LANの全てのノードにデータを送る通信方式です。
主に用いられるのは、IPアドレスからMACアドレスを照会するARPや、IPアドレスを取得するDHCPのプロトコルです。
ユニキャストで通信するには宛先のIPアドレス、MACアドレスがわかっていないといけないので、このブロードキャストは、ユニキャストを行うための土台となる通信をします。

それぞれの用途は、他のプロトコルと一部として使われているものもありネットワーク通信を理解する上で基礎の基礎になる知識なので、しっかり理解できるようになりたいですね。