LANケーブルと光ケーブルは何が違うのか

ネットワーク環境を構築するにあたり欠かせないケーブルですが一般家庭でもよく聞く「光ケーブル」と「LANケーブル」これらはいったいどういう違いがあり、なにをするためのケーブルなのでしょうか?

●光ケーブルとは

上の画像のような差込口になっているものがいわゆる「光ケーブル」です。
光ケーブルとはデジタルデータを光信号に変換し、データを伝送するための通信ケーブルの事です。光信号は光の速度でデータを伝送できるため、外部からのノイズの影響を受けにくく高速でのデータ送受信を可能にしています。

ガラス製やプラスチック製のものがありますがガラス製は伝送損失が小さい代わりに高価で物理的な曲げに弱い特徴があります。
反対にプラスチック製のものは伝送損失が大きい代わりに安価で物理的な曲げに強いという特徴があります。

伝送損失の違いで距離を変えるなど使用用途に適したものを選ぶ必要があります。

●LANケーブルとは

上の画像のような差込口になっているものがいわゆる「LANケーブル」です。
皆さんが見慣れているのはこちらが多いのではないでしょうか。

LANケーブルとは構内ネットワーク(LAN)で使用する機器を繋ぐ通信ケーブルのことです。一般的なのは2本の銅線をより合わせたものを芯に使用するツイストペアケーブルですが、ほかにも4芯、8芯などのケーブルが規格とそしてあります。

むかしはLANケーブルを用いたネットワーク構築が主流でしたが、ノイズや落雷などの災害に弱く長距離だと通信速度が低下しやすいことなどのネットワーク利用においていくつかのデメリットがあり小規模オフィスや一般家庭での使用が主流になっています。

●光ケーブルとLANケーブルの違い

光ケーブルとLANケーブルはそれぞれ性能や機能性が異なります。
代表的な違いはこちらになります。

(1)帯域幅の広さ
帯域幅はデータ伝送に使われる最高周波数と最低周波数の差を示します。広ければ広いほど単位時間に送られる情報の量が多くなり、光ケーブルはLANケーブルより帯域幅が広く、最大速度10Gbpsの高速通信で大容量のデータを快適に伝送することが可能です。

(2)信号損失の少なさ
データ伝送は距離が長いほど信号損失のリスクが高くなるといわれており、金属被膜のない非シールドツイストペアのLANケーブルでは、100mの距離制限が設けられていますが、光ケーブルは伝送中の信号損失が少なく、伝送可能な距離は300m~40kmと長距離におよびます。

(3)セキュリティの強さ
光ケーブルはLANケーブルよりセキュリティ性に優れており、外部からの不正アクセスをブロックできます。

(4)耐久性の高さ
LANケーブルは芯に銅線を使用しているため、耐候性が低く、定期的に交換しないとすぐに劣化してしまいます。
一方、光ケーブルは気温の変化や雨風に強いため、長期間の運用が可能です。

(5)拡張性の高さ
光ケーブルは高速かつ大容量のデータを伝送できる仕様になっているため、将来的にオフィスの規模などを拡張しても、現状のまま対応することが可能です。


両者を比較してみると、性能・機能性では光ケーブルがLANケーブルを大きく上回っており、家庭や小規模なオフィスであればLANケーブルでも対応可能だが、複数の端末を同時にネットに繋げる場合や、オフィスの拡張などをかんがえている場合は光ケーブルを導入した方が利便性・快適性に満足できるでしょう。